つま先走りを意識すると速く走れない理由

短距離を速く走るためには、つま先走りをした方がいいと言われることもありますが、つま先走りを意識してしまうと速く走れません。

結果としてつま先走りになるのは問題ありませんが、この辺りを整理しておかないと、タイムロスにつながる可能性があります。

この記事では、

  • つま先走りを意識すると速く走れない理由
  • つま先走りを改善して速く走る方法

などを解説します。

 

つま先走りを意識すると速く走れない理由

結論から言えば、以下の通りです。

結論:ブレーキがかかる

意識的なつま先走りの一番の問題点は、

着地をするたびにブレーキがかかって減速してしまう

ということ点です。

今回のつま先走りは短距離をイメージしていますが、距離に関係なく減速をすればするほど、ゴールまでのタイムは遅くなってします。

ですので、あまりつま先走りはおすすめできませんが、なぜブレーキがかかってしまうのでしょうか?

作用・反作用

答えはシンプルで、意識的につま先で走ろうとすると地面を突くような着地になり、摩擦が大きくなるからです。

速く走るためには、着地の際の摩擦ができるだけ少ない方がいいわけです。

静止画で見れば、こういった着地は地面をつくので地面との摩擦が増え、減速してしまいます。

ですが、こういうフラット着地をすると、地面との摩擦が減り、ブレーキがかかりづらくなります。

結果として、減速しづらくなるため速く走れるというわけです。

また、後程詳しく解説しますが、こういうフラットに着地するような“感覚”で走ることで、地面からの反力ももらいやすくなります。

そうすると、ストライドが伸びて、より速く走ることができる。ですので、速く走るためには、意識的なつま先走りはあまりおすすめできません。

もう1つ知っておいてほしいことは、作用・反作用について。例えば、以下のようにつま先で地面を蹴る意識で走るとします。

これもある意味つま先走りと言えるかもですが、このように意識的につま先で地面を蹴ると、身体の後方で脚が跳ね上がる。

脚が後方で跳ね上がる分、身体は前に倒れるような動きとなります。

作用・反作用の関係となり、身体がつんのめる形で着地を迎えることになります。

こういう動作を意識的に行ってしまうことでも、結局地面を突くような着地となり、ブレーキがかかる。

このように、つま先走りを意識的に行ってしまうことは、速く走るためにはマイナスの要素になるということですね。

2人の選手の特長

以前、

  • 近畿代表の中学ラグビー選手
  • 甲子園に出場した高校野球選手

などに、走り方の指導をしたことがありました。2人の課題としては、

走ったときに、前に加速していくような感覚がない

ということで相談に来られましたが、2人の走り方に共通していたことは、上記であげたようなつま先走り。

なぜこのようになっているのかを探っていくと、

監督から、つま先で走った方が良い

と教えられたそうです。結果、このアドバイスが逆効果となってブレーキがかかり、それがきっかけで加速される感覚が失われたようでした。

実際に、真下に踏み込むような感覚で走ってもらうと、気持ち良く走れたそうで、感覚の違いを実感されていました。

これは一例ですが、このようにつま先走りを意識的に行ってしまうことは、あまりおすすめできません。

意識的なつま先走りはNG

ただ、世界陸上などの選手の動画を見ていると、ほとんどの選手がつま先走りのように、踵が浮いた状態で走っていることが確認できます。

ここで整理しておきたいことは、

意識的につま先走りをするのはNGであって、自然につま先走りのような走り方になるのはOK

ということです。

上記でご紹介した2人の改善例も交えながら、この辺りを詳しく解説していきますね。

 

つま先走りを改善して速く走る方法

上記の2人のつま先走りを改善した流れは、以下の通りです。

①スプリントを頭で理解する

まず、2人にお伝えしたことは、短距離の走り方の全体のイメージです。

基本的には、

  • 重心を前に運ぶように走る
  • 真下に踏み込むように走るとストライドが伸びる
  • 膝を前に出す
  • 腕は前に振り出す

こういったことをお伝えし、ここでお伝えしたことを体感できるように指導していきました。

短距離の走り方については、「短距離の走り方【ストライドを伸ばす方法も解説】」で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

②踏み込む感覚をつかむ

まず最初にスキップをしてもらい、走り方の癖などを見ていきました。

それと同時に、踝の真下の位置で、地面を踏み込むようにスキップを繰り返し、地面からの反力をうまく活用できるようにしていきました。

このスキップの中で、

  • つま先で地面を蹴る=弾めない
  • 踵で地面を踏み込む=弾む

という感覚も理解してもらい、この時点でなぜ地面を踏み込むのかがよくわかったそうです。

③重心移動を体感する

スキップを行った後は、次は脚が自然に出てくるように、

重心を数cm移動させ、それに伴って身体も動く

という感覚を実感できるように、重心移動を繰り返して行っていきました。

最初は、

自ら前に進んでしまうような感覚

があったそうですが、徐々に身体もリラックスしていき、

重心を移動させた分だけ、スムーズに前に進める

という感覚がつかめてきました。

ランニングやスプリント、歩くこともそうですが、脚を前に出す意識を持てば非常に動作がしんどく感じますが、このように重心を前に移動させると非常に楽に動けます。

そうすると、走る動作全体がスムーズとなるので、結果的に速く走れるようになります。

④腕や脚の使い方を掴む

重心移動がスムーズにできてくると、その後に走る速さをあげていきました。

このとき、今まではつま先走りだったのが、真下に踏み込む感覚に変えることで、

以前までは進む感覚がなかったけど、かなり弾んで勝手に進む感じがある

ということを言われていました。ここが今回の一番のテーマでもありますよね。

真下に踏み込む感覚では走っていますが、スピードが速くなっていくと、足裏全体で地面を踏み込むことができなくなってきます。

フラットに着地するには脚の回転が速く間に合わない。だけど、真下に踏み込む感覚で走ることで地面からの反力はしっかりともらえます。

ですので、速く走れば見た目としてはつま先で走っているように見える。ここがポイントで、

  • 意識的につま先で走る=ブレーキがかかり減速する
  • 脚の回転が速くなってつま先走りに見える=ブレーキがかからない

という違いが生まれます。

真下に踏み込むイメージで走ると、後方からの脚の戻りが速くなり、結果として脚の回転がスムーズになります。

指導によってここの感覚の違いが生まれ、結果的にクライアントさんたちも、非常に速く走れるような実感が出ていました。

そして、この変化にプラスして、

  • 膝は前に出す
  • 腕は前方に振り出す

といった、腕や脚の使い方を指導し、さらにグッ、グッっと前に加速されるような感覚が出てきたそうです。

こういった一連の流れを指導することで、最終的には50mのタイムが0.2~0.3秒変化しました。

結果としてのつま先走りは問題ない

今回のテーマで言えば、

結果としてつま先走りをしているように見えるのは問題ない

ということです。

ただ、動画などでつま先走りになっているからといって、そこを強調するようにつま先走りを意識的に行ってしまうと逆効果です。

言葉だけでは少し理解しづらいかもですが、短距離の場合は、つま先走りを意識するよりも、

真下に踏み込むイメージで走る

ということをした方が速く走れます。

この辺りを理解していただける内容になっていれば、嬉しく思います。

 

まとめ

今回は、つま先走りを意識すると速く走れない理由を解説しました。

今回の記事の内容

  • つま先走りを意識すると、着地の際にブレーキがかかる
  • つま先で地面を蹴る意識を持つと、後方で脚が跳ね上がり減速する
  • 速く走るためには、真下に踏み込むイメージで走る
  • さらに、前に進むためには重心移動の感覚を掴む
  • 膝や腕は前に出すイメージで走ると、より速く走れる
  • 意識的なつま先走りはNGだが、結果としてつま先走りに見えるのは問題ない

こういった内容をお伝えしていきました。

今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ランニング関連の別の記事もあるので、こちらも参考にしてみてくださいね。

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