敏捷性と俊敏性の意味とは?トレーニング方法や注意点も解説

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敏捷性(アジリティ)と俊敏性(クイックネス)、似ている言葉で意味も混同されがちですが、これらには明確な違いがあります。

また、それぞれのトレーニング方法の違いを理解しておかないと、思ったような成果が得られないかもしれません。

この記事では、

  • 敏捷性(アジリティ)や俊敏性(クイックネス)とは
  • それぞれのトレーニング方法や注意点

などを解説します。

 

敏捷性(アジリティ)とは

敏捷性とは、以下のような意味があります。

敏捷性の意味

一般的には、瞬発力や素早く動くという意味で使われることもありますが、本質的な意味は以下の通りです。

敏捷性の意味

速さを求めることはもちろんですが、その中に正確さが加えられたものが敏捷性です。

例えば、敏捷性の代表格に反復横跳びがあると思います。反復横跳びというのは、以下のような動作ですね。

反復横跳びは左右にラインを引いておき、そのラインを越えなければポイントになりません。

ですので、反復横跳びには正確性が必要ですし、時間制限がある中でどのくらい回数が重ねられるかという速さも要求されます。

このように、

速さ×正確性が要求される要素=敏捷性

といいます。

敏捷性(アジリティ)トレーニングの方法

実際に、反復横跳びで敏捷性(アジリティ)トレーニングをしようと思うと、以下のような方法で行っていきます。

手順

  1. 脚を肩幅に開き真ん中のライン上に立つ
  2. 左右のラインをまたぐようにサイドステップを繰り返す
  3. このとき、自分が動きたい方向に先に重心を運ぶ
  4. これを制限時間ないに、できるだけ速く繰り返し回数をこなす

こういった方法でトレーニングはできますが、ただ細かいポイントをおさえておくことも重要です。

敏捷性(アジリティ)トレーニングの注意点

敏捷性トレーニングをするときの注意点は、主に3つあります。

  • 簡単な動きから複雑な動きへ
  • ゆっくりした動作から速い動作へ
  • 重心を移動させる

これらを守ってアジリティトレーニングを行うと、より敏捷性が向上します。

例えば反復横跳びで言えば、いきなりはじめるとただ速く動こうとするだけだと思いますが、ポイントがあります。

まず足のどこで着地をするのかということ。反復横跳びの場合、真横に動きますが、足裏全体で着地をするようにします。

足裏全体で着地する

そして、常に足裏全体で着地を繰り返しながら、左右への動きを重ねていきます。

多くの方はつま先で左右への動きをすると思いますが、つま先に体重が乗ることで前に回転する力が働くんですね。

つま先で地面を突くような着地

そうすると、真横に動いた方が最短距離を通れるのに、前に回転力がかかると少し動きにブレが生じて遅くなってしまう。

ですので、足裏全体で着地をすることがベースになりますが、左右へ動くときには移動したい方向へ先に重心を移動させておきます。

重心を先に運ぶ

重心を先に運ぶと、その方向に身体を動かしやすくなり、結果的に速く動けます。

ただほとんどの方は、切り返しの動きをするとき、足元でグッと踏ん張っているはず。

脚を踏ん張るように切り返す

こういう踏ん張り動作をしてしまうと、動きのスムーズさに欠け、タイムロスになる。

ですので、こういった動きのポイントを先に理解した状態で、反復横跳びを繰り返すようにします。

ただ、いきなり速く動こうとするとなかなかフラット着地ができないため、

最初はゆっくりとした動作で確実にフラット着地をし、その中で徐々に速くしていく

というステップを踏みます。

また、こういった単純な左右への動きが適切にできるようになれば、徐々に難易度を高めていきます。

例えば、野球選手に指導するアジリティトレーニングの1つに、バント処理を活用したトレーニング方法があります。

野球のアジリティトレーニング

投手がボールを投げた後、3塁側へバントされたイメージで打球を捕りにいきます。

このボールをいかに速くとるか。この能力だけを求めるのであれば俊敏性だけですが、ボールを捕った後1塁へ適切に送球をする。

ここには正確性が必要となり、ボールを捕る→送球までをワンセットとします。先ほどの反復横跳びよりも難易度は高くなりますよね。

もちろんこのとき、

どのように脚を運ぶのか、体重移動をするのか

ということも求められ、競技に合わせた形でアジリティトレーニングを行えば、より競技に役立ちます。

こういった方法がアジリティトレーニングであり、敏捷性の本質ですね。

 

俊敏性(クイックネス)とは

次は俊敏性について解説します。

俊敏性の意味

俊敏性を英語に訳すと、

クイックネス:Quickness

ですが、敏捷性とは違い正確性は必要とせず、速く動かすことが目的となります。

俊敏性=速さ

何のために速く動かすのかというと、

筋肉の最大収縮速度の維持のため

です。

筋肉には速筋と遅筋の2つのタイプの筋肉がありますが、生まれもって速筋の割合が多い方は元々脚の回転などが速いため、速く走ることができます。

ただ、自分が持っている最大スピードが10だとすれば、毎日10の速さを発揮していないと、最大スピードが発揮できなくなる。

それを防ぐために毎日筋肉に最大収縮速度を経験させる。これが、俊敏性トレーニングの最大の目的となります。

俊敏性(クイックネス)トレーニングの方法

では、具体的にどういう方法でトレーニングすればいいのでしょうか?代表的なのはラダートレーニングです。

ラダートレーニングというのは、はしごのような枠を使って、ステップを踏むようなトレーニング方法。

ラダートレーニング

一般的には、敏捷性トレーニングとして行われることが多いラダートレーニングですが、実はラダーの目的は敏捷性ではなく俊敏性になります。

ラダーはつまづいて枠を蹴っても減点にならないし、マイナスにならない。つまり、正確性を必要としない。だから俊敏性なんですね。

この枠に対して、

  • 1枠に対して1歩ずつステップする
  • 1枠に対して2歩ずつステップする
  • 後ろ向きで1歩ずつステップする など

さまざまなパターンで速さのみを求めてステップを踏んでいきます。

正確さは必要とせず、とにかく速く動かすことだけを意識して行えばOKです。

もし、ラダーがない場合はその場でラインをイメージして、以下のようにステップを踏む方法もありですね。

この俊敏性については動画でも解説しているので、こちらも合わせて参考にしてみてください。

このように速さのみを求めるトレーニングが俊敏性ですが、トレーニング時の注意点もあります。

俊敏性(クイックネス)トレーニングの注意点

俊敏性では速さのみを求めていますが、ラダートレーニングなどをしているとき、以下のことに注意が必要です。

  • 速く動こうとしすぎない
  • 全身を力ませて緊張しない
  • 頑張れなどの声かけはしない

これらがなぜNGかというと、

全て動作が硬くなり、最大速度で動けなくなる

ということが起こるからです。

最大の速さで動くために重要なことはリラックスすることで、リラックスした状態の方が身体は速く動きます。

ただ、速く動かそうと“意識的に行ってしまう”と、逆に動作は遅くなる。少し矛盾するようなことが起こるため、俊敏性トレーニングの際はリラックスした中で速さを求めるようにします。

そうすると、筋肉の最大収縮速度が発揮でき、自分の最大スピードを維持することができるようになります。

こういった細かい注意点もおさえてトレーニングを行えば、目的通りの成果が得られるので、ぜひ参考に実践してみてくださいね。

敏捷性と俊敏性の違い

最後に、改めて敏捷性と俊敏性の違いをお伝えすると、

  • 敏捷性=速さ×正確性
  • 俊敏性=速さのみ

という、正確性の有無によって違いが生まれているということです。

上記で解説した通り、混同しがちな2つの要素ですが、実は全く違う意味合いがあるので、今回の記事が整理できる内容になっていればうれしく思います。

 

まとめ

今回は、敏捷性と俊敏性の意味やトレーニング方法について解説していきました。

今回の記事のまとめ

  • 敏捷性=速さ×正確性
  • 俊敏性=速さのみ
  • それぞれの能力を高める際は、目的を明確にし方法を分ける
  • 敏捷性トレーニングは、簡単→複雑、遅い→速い動きへと移行させる
  • 俊敏性トレーニングは、とにかく素早く、速く動かす

こういった内容をお伝えしました。

思ったような成果が上がらなかったり、成果が見られなかったりする場合は、このような違いを作り出せておらず、ただメニューをこなすだけになっている可能性があります。

今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

スポーツに関係する方は、コンディショニングについても知っておくとプラスになると思うので、こちらも参考にしてみてください。


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